監査ログ・行動ログ

操作監査ログと LLM 行動ログの確認・エクスポートと、監査ログに記録されるイベント種別の一覧

対象管理者・オーナー

概要

セキュアチャットでは、セキュリティ監査とコンプライアンスのために 2 種類のログを記録しています。どちらも管理画面の「ログ」から確認できます。

ログ種別 内容 確認方法
監査ログ ユーザーの操作やシステムイベント(メンバー管理、PII 処理、AI 回答、外部サービス連携など) 「ログ」の「監査ログ」タブ
行動ログ AI との会話の記録(送受信したメッセージ、使ったモデル、トークン数) 「ログ」の「行動ログ」タブ

ログ機能はオプションです。有効になっていない組織では、管理画面に「ログ」メニューが表示されません(URL を直接開くと「ログ機能は有効化されていません」と表示されます)。

閲覧できるのは管理者・オーナーです。閲覧者(Viewer)はアクセスできません。グループ責任者は「監査の閲覧」が委任されている場合に、担当範囲のメンバーの記録だけを「担当範囲の管理」から確認できます(担当範囲の管理)。

監査ログ

監査ログの確認

一覧には以下の列が表示されます。

列 内容
状態 成功 / 失敗 / 不明。操作に対するサーバーの応答で決まります(下記)
日時 イベントの発生日時
イベント種別 記録されたイベントの種類。org.member.invite のような英字の名前で表示されます。意味は下の「イベント種別の一覧」を参照してください
ユーザー 操作したユーザーのメールアドレス。現在その組織のメンバーでないユーザー(退会済みのメンバー、Acompany の運営担当者)は ID で表示されます
リソース 操作の対象。対象がメンバー・招待・SAML の ID 連携のときは「種別 メールアドレス」、AI 回答や外部サービス連携のときはプロバイダ名、それ以外は「種別:ID」の形です

「状態」は、その操作に対するサーバーの応答で決まります。正常に受け付けられた操作は「成功」、権限がない・対象が見つからない・入力が不正などで拒否された操作と、サーバー側のエラーで完了しなかった操作は「失敗」です。対応する操作が特定できない記録は「不明」になり、「ステータス」で成功または失敗に絞り込むと表示されなくなります。

絞り込みと並び替え

以下の条件で絞り込みができます。

  • 検索: 操作したユーザーのメールアドレス・ID、イベント種別、リソースの種別・ID、プロバイダ名で検索します。リソース列に表示される対象者のメールアドレスでは検索できません。対象者で探すときは、イベント種別で絞り込んでから一覧で確認してください
  • ステータス: すべて / 成功 / 失敗
  • イベント種別: 複数選択できます
  • ユーザー: メールアドレスまたは ID を入力して追加します。複数指定できます
  • 日付: 開始日と終了日で期間を指定します

「状態」「日時」「イベント種別」の列見出しをクリックすると並び替えができます。

絞り込みの結果が 0 件の場合は、条件をクリアするボタンが表示されます。

監査ログのエクスポート

「現在のページをエクスポート」を押すと、表示中のページの記録を CSV 形式でダウンロードできます。書き出されるのは画面に表示しているページの分だけです。すべての記録を書き出すときは、1 ページの表示件数を増やすか、ページを送って繰り返してください。

イベント種別の一覧

監査ログの「イベント種別」は、英字の名前で表示されます。名前は「対象.操作」の形で、先頭の語が分類を表します。ここでは、分類ごとに各イベントの意味と、どの操作で記録されるかをまとめます。

一覧に表示されるのは「誰が・いつ・何に対して操作したか」だけです。チャットの本文、ファイル名、グループ名、メンバー名、メールドメインなどの内容は表示されません。

メンバーの管理(org.member / org.invitation)

イベント種別 意味 記録される操作
org.member.invite メンバー招待の作成 個別の招待を作成したとき(リソースは招待先のメールアドレス)。共有招待リンクを作成したとき(リソースは shared_invitation_link:ID)
org.invitation.accept 招待を受けて組織に参加 招待された人が参加を完了したとき。操作者は参加した本人です。Microsoft 365 連携で、招待された人が初回サインインによって参加したときも同じ名前で記録されます
org.member.role_update ロールの変更 メンバーのロールを変更したとき
org.member.deactivate メンバーの無効化 メンバーを無効化したとき
org.member.reactivate メンバーの再有効化 無効化したメンバーを戻したとき
org.member.remove (メンバーの削除) 現在のバージョンでは記録されません。選択しても 0 件です。メンバーの削除は無効化で行います

組織設定(org.settings)

イベント種別 意味 記録される操作
org.settings.update 組織設定の変更 管理者による設定変更: 利用できる AI プロバイダ、Gear 共有の可否、Gear の公開モード、プライベートモードの Web 検索、PII 検出対象の種別、カスタム PII 種別の作成・変更・削除。Acompany の運営担当者による設定変更(組織名、サブドメイン、行動ログの閲覧レベル、利用規約文書)も同じ名前で記録されます

どの設定を変更したかは一覧には表示されません。リソースは organization:ID(利用規約文書の場合は organization_legal_document:ID)です。

グループ(org.group / org.shared_account)

グループの操作では、グループ名やメンバー名は記録されません。リソースは主に group:ID、またはメンバーが対象の操作では「member メールアドレス」です。

イベント種別 意味 記録される操作
org.group.create グループの作成 グループを 1 件作成したとき。ファイルからの一括作成では、作成件数とともに 1 件だけ記録されます
org.group.update グループ名の変更 グループ名を変更したとき
org.group.delete グループの削除 グループを削除したとき
org.group.move グループの移動 グループを別の親グループの下へ移動したとき
org.group.assignment_update 所属の変更 グループにメンバーを追加・除外したとき(リソースはグループ)。メンバーの所属グループをまとめて変更したとき(リソースはメンバー)。招待時に指定した所属が参加時に付与されたとき(操作者は参加した本人)
org.group.manager_update グループ責任者の変更 グループ責任者を設定・解除したとき。グループの削除、メンバーの無効化、閲覧者へのロール変更、共通アカウントへの切り替えに伴って指名が外れたときも記録されます
org.group.delegation_update 委任設定の変更 グループ責任者への委任(監査の閲覧、Gear の管理など)を変更したとき
org.shared_account.update 共通アカウントの切り替え メンバーを個人アカウントと共通アカウントの間で切り替えたとき
org.group.tree.export グループ階層のエクスポート グループ階層を Excel ファイルに書き出したとき。出力した行数が記録されます

Gear(gear)

イベント種別 意味 記録される操作
gear.group_share.update Gear の公開先グループの変更 Gear の公開先グループを追加・削除したとき。グループの削除に伴い、そのグループへの公開だけが残っていた Gear の公開範囲が変わったときも記録されます
gear.ownership.transfer Gear の所有者の移転 管理者や委任されたグループ責任者が所有者を変更したとき。所有者の無効化に伴って Gear が所属グループまたは組織の所有になったとき。所有グループの削除に伴って組織の所有になったとき
gear.copy Gear の複製 公開されている Gear を自分用に複製したとき。リソースは複製後の Gear です

SSO 設定(saml / oidc)

SAML は saml.、Microsoft 365(Entra ID)とのドメイン連携は oidc. で始まります。どちらも同じ構成です。メールドメインの文字列は記録されません。

イベント種別 意味 記録される操作
saml.config.create / oidc.config.create SSO 設定の登録 IdP の情報を登録したとき
saml.config.update / oidc.config.update SSO 設定の変更 設定を変更したとき
saml.config.delete / oidc.config.delete SSO 設定の削除 設定を削除したとき。Microsoft 365 連携では、Acompany の運営担当者が緊急停止のために削除した場合も oidc.config.delete として記録されます
saml.domain.declare / oidc.domain.declare SSO 対象ドメインの追加 SSO の対象にするメールドメインを追加したとき
saml.domain.remove / oidc.domain.remove SSO 対象ドメインの削除 対象ドメインを外したとき
saml.domain.verify / oidc.domain.verify ドメインの検証 ドメインの所有確認を実行したとき。検証済みになった件数が記録されます
saml.link.bulk / oidc.link.bulk 全メンバーの ID 連携の開始 既存メンバー全員の ID 連携を開始したとき。リソースは saml_identity_link:bulk(または oidc_identity_link:bulk)です
saml.link.user / oidc.link.user メンバー 1 名の ID 連携 メンバーを個別に連携したとき。リソースは、SAML では対象メンバーのメールアドレス、Microsoft 365 連携では oidc_identity_link:ID です
saml.unlink.bulk / oidc.unlink.bulk 一括連携解除の完了 設定の削除やドメインの削除に伴う連携解除が完了したとき(Microsoft 365 連携では、設定の変更で IdP が変わったときも)。解除に失敗した場合も記録されます。バックグラウンドの処理のため、ユーザー列は空です
oidc.secret.rotate クライアントシークレットの更新 Entra ID アプリのクライアントシークレットを差し替えたとき

招待メールテンプレート(invitation_email_template)

招待メールの文面は Acompany の運営担当者が組織ごとに設定します。そのため、これらのイベントの操作者は ID で表示されます。

イベント種別 意味
invitation_email_template.create テンプレートの作成
invitation_email_template.update テンプレートの更新
invitation_email_template.delete テンプレートの削除
invitation_email_template.attachment.upload 添付ファイルの追加
invitation_email_template.attachment.delete 添付ファイルの削除
invitation_email_template.test_send テストメールの送信

外部サービス連携(mcp)

Notion、SharePoint、OneDrive、Box などの外部サービス連携に関する記録です。リソースにはサービス名(notion、sharepoint、onedrive、box)が入ります。参照したページの URL やファイル名、検索した語は記録されません。

イベント種別 意味 記録される操作
mcp.connector.allowed 連携の有効化 管理者が外部サービスの利用を組織で有効にしたとき
mcp.connector.revoked 連携の無効化 管理者が外部サービスの利用を組織で無効にしたとき。メンバー全員の接続が解除されます
mcp.folder_scope.added 許可フォルダの追加 管理者が参照を許可するフォルダを追加したとき
mcp.folder_scope.removed 許可フォルダの削除 管理者が許可フォルダを削除したとき
mcp.folder_scope.resolved 共有リンクの解決 許可フォルダの登録時に、共有リンクからフォルダを特定したとき。成否が記録されます
mcp.binding.created 外部サービスへの接続 メンバーが外部サービスへの接続(サインイン)を完了したとき
mcp.binding.updated 接続の更新 既存の接続をやり直したとき
mcp.binding.conflict 接続の拒否 同じ外部アカウントが別のメンバーに紐づいているため、接続できなかったとき
mcp.binding.revoked 接続の解除 メンバーが自分で接続を解除したとき
mcp.tool.call 外部サービスの参照 チャットで外部サービスのデータを検索・取得したとき。許可フォルダの外など、連携先で拒否された呼び出しも記録されます。この場合も、画面の「状態」は「成功」と表示されます
mcp.tool.denied 許可されていない操作の拒否 読み取り以外の操作など、許可されていない機能を呼び出そうとしたとき
mcp.connector.blocked 無効なサービスの利用試行 組織で有効になっていないサービスに接続しようとしたとき
mcp.oauth.state_rejected 接続手続きの不正・期限切れ 接続手続きの途中の確認情報が無効、期限切れ、または再利用されていたとき
mcp.oauth.exchange_failed 接続の失敗 接続手続きの最終段階で外部サービスから認可を受け取れなかったとき
mcp.reauth_required 再接続が必要 接続の有効期限が切れ、自動更新もできなかったとき

PII マスキング(masking)

PII マスキングの処理を呼び出したことの記録です。検出した件数や本文は記録されません。リソース列は空です。

イベント種別 意味 記録される操作
masking.extract テキストの PII 検出 チャットの送信前に本文を検出したとき(音声の文字起こしや、Excel・スライドなどの生成機能からの送信を含む)。Gear のナレッジファイルを検出したとき
masking.extract_batch 複数テキストの一括 PII 検出 CSV や Excel の列を検出したとき
masking.resolve マスク済みテキストの復元 AI の回答を元の表記に戻して表示するとき
masking.register マスク対象の登録 プライバシーウィザードでマスクを確定したとき(自動で検出したもの・手動で追加したものの両方)。音声や PDF の処理で検出した語を登録したとき

音声(custom_hotword / org.audio_cache)

文字起こしの固有名詞辞書と音声キャッシュは Acompany の運営担当者が組織ごとに管理します。そのため、これらのイベントの操作者は ID で表示されます。

イベント種別 意味 記録される操作
custom_hotword.create 固有名詞辞書への追加 運営担当者が文字起こしの固有名詞辞書に語を追加したとき。語そのものは記録されません
custom_hotword.delete 固有名詞辞書からの削除 語を削除したとき
custom_hotword.delete_all 固有名詞辞書の全削除 すべての語を削除したとき。削除件数が記録されます
custom_hotword.import 固有名詞辞書の一括取り込み ファイルから語を取り込んだとき。追加件数とスキップ件数が記録されます
org.audio_cache.delete 音声キャッシュの削除 Acompany の運営担当者が組織の音声ファイルと文字起こしのキャッシュを削除したとき

AI 回答・文書編集(llm / office)

記録件数が最も多い分類です。正常に完了した AI の回答 1 件につき、開始と完了の 2 件が記録されます(途中で失敗・中断した回答では、開始の 1 件だけになることがあります)。リソース列には使ったモデルのプロバイダ名が入ります。

イベント種別 意味 記録される操作
llm.completion.ttft AI 回答の開始 回答の最初の文字が返ってきたとき
llm.completion.total AI 回答の完了 回答の生成が終わったとき
office.file_edit Office 文書の AI 編集 プライベートモデルのチャットで、Word や Excel などの文書を AI が編集できる状態になったとき(実際に書き換えたかどうかは問いません)。ファイル名や本文は記録されません

ログの閲覧とエクスポート(audit / message)

イベント種別 意味 記録される操作
audit.log.query ログの閲覧 監査ログを表示・絞り込みしたとき(リソースは audit_logs)、行動ログを表示したとき(behavior_logs)、行動ログをエクスポートしたとき(behavior_logs_export)。「監査の閲覧」が委任されていないグループ責任者の閲覧など、範囲外として拒否された閲覧も記録されます(画面の「状態」は「成功」と表示されます)
message.export 回答の Word 出力 AI の回答を Word ファイルとしてダウンロードしたとき。本文は記録されません

認証(auth)

認証のイベントは組織に紐づかない記録のため、現在のバージョンでは一覧に表示されません。イベント種別の選択肢には並びますが、選択しても 0 件です。

イベント種別 意味
auth.session.create サインインの完了
auth.session.delete サインアウト
auth.token_validation_failure 無効な認証情報によるアクセスの拒否
auth.login_check (現在のバージョンでは記録されません)
auth.password_reset.request (現在のバージョンでは記録されません)

同じ理由で、cost_report.generate / cost_report.publish / mcp.broker.auth_failed もイベント種別の選択肢には並びますが、選択しても 0 件です。

この他に、契約やプランの変更などサービス運用に関する記録がありますが、組織の監査ログには表示されません。

行動ログ

行動ログの確認

行動ログでは、組織内のメンバーと AI の間の会話の記録を確認できます。「ログ」の「行動ログ」タブで、期間とスレッド ID で絞り込んで表示します。

列 内容
日時 送受信の日時
種別 記録の種類
ユーザー 送信したメンバーのユーザー ID
モデル 使ったモデル
トークン(入/出) 入力と出力のトークン数
内容 会話の内容。表示されるかどうかは閲覧レベルに従います

閲覧レベル

行動ログの「内容」列に表示する範囲は 3 段階あります。閲覧レベルは Acompany が組織ごとに設定します。

レベル 表示内容
メタデータのみ(既定) 送信日時、モデル名などのメタ情報のみ。会話内容は非表示
マスク済み内容 PII がマスキングされた状態の会話内容を表示
完全な内容 元の会話内容(マスキング前の状態を含む)を表示

JSONL エクスポート

「表示中の条件でエクスポート」を押すと、絞り込み中の行動ログを JSONL 形式でダウンロードできます。コンプライアンス対応や外部の監査ツールとの連携に利用できます。エクスポートの内容は画面と同じ閲覧レベルに従います。エクスポートの操作自体も監査ログに audit.log.query として記録されます。

実際の画面で試す

登録もログインも不要です。ガイド付きツアーで、この機能の挙動をそのまま確かめられます。

この記事は v1.8.0 の画面で確認しています(2026-10-06)。